潰瘍性大腸炎(UC)

潰瘍性大腸炎とは

潰瘍性大腸炎とは

潰瘍性大腸炎はIBDの中の一つで、大腸の内側の層(表面)にびらんや潰瘍ができる病気です。
潰瘍性大腸炎は現在、国の指定難病でもあり、明確な原因や治療法が明らかになっていません。

発症原因も研究段階ですが、家族内での発症例が複数認められるなど、一定の遺伝的要因があるとも言われています。

炎症性腸疾患(IBD)専門サイトはこちら

潰瘍性大腸炎の症状

潰瘍性大腸炎で主に見られる症状としては「便の変化」や「慢性的な腹痛」などが挙げられ、患者さんによって痛みの頻度や強さには個人差があります。

便に現れる変化もその方によって違い、ずっと下痢が続いているという方もいれば、白い粘液を纏った便が出るという方もいます。
また、血液が多く混じった赤いジャムのような便が出たという方も少なくありません。

「何十回とトイレに行っても残便感が拭えない」「日常生活に支障が出るほど頻繁に便意が起こる」といった違和感から受診されて病気が発覚するパターンもあります。

潰瘍性大腸炎の進行について

潰瘍性大腸炎は、症状によって軽症、中等症、重症、激症に分類されます。
排便回数や血便の有無、粘膜の様子などを総合的に見て医師が進行度合いを判断します。
潰瘍性大腸炎は寛解と再発を繰り返す傾向があり、再発時期は著しい体重の減少、発熱、倦怠感など、全身症状も現れやすくなります。

潰瘍性大腸炎の検査・治療

潰瘍性大腸炎の検査


潰瘍性大腸炎は、主に血液検査と内視鏡検査、便の検査、レントゲンなどを用いて診断していきます。
まずは問診で体調や便の状況をヒアリングし、血液検査と大腸カメラを行います。

血液検査

血液検査を行うことで炎症の有無や貧血、栄養状態、その他全身状態などを調べます。

内視鏡検査

潰瘍性大腸炎の診断を行うためには大腸内視鏡検査が必須です。
必要に応じて、組織を採取し顕微鏡で観察する生検検査も併せて行います。

便検査

潰瘍性大腸炎の症状は、がんや感染性腸炎、痔と間違われやすいものが多くあります。
便検査を行うことで、他の疾患の可能性を除外していきます。

X線検査

X線検査は、腸管合併症の有無や大腸の便・ガスの状態を把握するために行います。

潰瘍性大腸炎の治療

潰瘍性大腸炎は、完治が難しい病気でもあります。
そのため、私たちが目指していくのは、病気の症状が治まり体調が安定している「寛解」の状態を維持していくための治療です。

そのために行う治療としては、お薬を用いるものや透析に似た処置、外科処置などの方法があります。

薬物療法

薬物療法では、患者さんに合わせたさまざまなお薬を用いて症状を抑えていきます。
直接腸の粘膜の炎症を和らげるもの、再発予防のために服用するもの、免疫異常そのものを調整するものなど、複数の種類から患者さんの体質や症状に応じてお薬を選んでいきます。

血球成分除去療法

血球成分除去療法とは、血液を静脈から一旦抜き取り、免疫異常を起こしている細胞だけを除去するという治療です。
透析をイメージしていただけたら分かりやすいでしょう。
寛解へ向けての治療、寛解状態の維持にも使用できる方法です。

外科治療

治療を行っても改善が見られない場合や、症状が重篤な方、潰瘍性大腸炎によって大腸がんを併発している方などは、大腸の摘出処置を行うことがあります。

top
炎症性腸疾患 IBD 専門サイトはこちら
0926810553 WEB予約 オンライン診療 炎症性腸疾患(IBD)専門サイト