コラム

「最近、下痢や腹痛が続いている」「トイレの回数が急に増えた」「血便が出て驚いた」

そんな不安を抱えたことはありませんか?

炎症性腸疾患(IBD)は、慢性的な腸管の炎症が起きる病気で、潰瘍性大腸炎やクローン病に分類されます。

初期段階では見過ごされがちな症状も多いため、注意深く変化に気づくことが大切です。

この記事では、IBDの主な症状、発症のサイン、検査や治療の必要性、日常生活で気づくべきポイントを詳しく解説します。

 

1.炎症性腸疾患(IBD)とはどのような病気か?

炎症性腸疾患(IBD)は、大腸や小腸に原因不明の慢性的な炎症が生じる疾患群で、日本でも患者数が年々増加しています。

主に次の2つの病気が含まれます。

1.1.潰瘍性大腸炎

大腸の粘膜にびまん性の炎症や潰瘍が起こる

1.2.クローン病

口から肛門までの消化管全体に縦走性の炎症や潰瘍、狭窄が起こる

どちらも若年層に多く、発症のピークは10代後半から30代です。

IBDは再燃と寛解を繰り返しながら進行するため、早期発見と適切な治療が日常生活の質を守るために不可欠です。

 

2.炎症性腸疾患(IBD)の主な症状

2.1.下痢

IBDの最も特徴的な症状のひとつは慢性的な下痢です。

炎症により水分吸収がうまくいかず、便が緩くなります。

潰瘍性大腸炎では、血液や粘液を含む便になることが多く、排便回数が1日に10回以上になるケースもあります。

2.2.腹痛

炎症によって腸が刺激され、腹痛を引き起こします。

痛みの部位は炎症の部位によって異なります。クローン病では小腸末端に炎症が多いため、右下腹部痛が目立ちます。

潰瘍性大腸炎では下腹部の鈍い痛みが繰り返されることが多いです。

2.3.血便・粘液便

特に潰瘍性大腸炎の患者さんでは、炎症による粘膜のびらんや潰瘍から出血し、血便や粘液便がみられます。

これが貧血の原因となることもあります。血便は、IBDを疑う重要なサインのひとつです。

2.4.体重減少と栄養不良

IBDの患者さんは、慢性的な下痢や吸収不良、食欲低下のために体重が減少することがよくあります。

クローン病では小腸の炎症範囲が広がると、栄養吸収が著しく低下し、成長障害や骨粗鬆症のリスクも高まります。

2.5.発熱・倦怠感

炎症が強いときには微熱や全身倦怠感、関節痛、目の充血、皮膚の発疹といった全身症状が伴うこともあります。

これらはIBDの活動性が高いことを示すサインです。

 

3.初期症状として見逃したくないサイン

炎症性腸疾患の初期には、風邪や食あたりと見分けがつきにくい軽い症状で始まることがあります。

次のような変化には特に注意が必要です。

・繰り返す下痢や便通異常が2週間以上続く

・便に血が混じる、粘液便が出る

・排便後の腹痛、残便感

・夜間にトイレに行く回数が増える

・急な体重減少、食欲低下

・家族に潰瘍性大腸炎やクローン病の患者がいる

「市販薬で様子を見よう」と放置せず、これらのサインに気づいたら早めの検査を検討しましょう。

 

4.日常生活で気づくIBDの症状の変化

IBDの症状は、日常の中で少しずつ変化します。

・朝の通勤前に何度もトイレに駆け込むようになった

・食後やストレスの後に腹痛や便意が強くなる

・トイレの回数が増え、外出が不安になる

・夜間の便意で熟睡できない

・肛門周囲に痛みや膿が出る(クローン病の痔瘻)

これらの変化は、病気の活動性が高まっている可能性があります。

 

5.検査と診断の流れ

IBDが疑われる場合、以下の検査が必要です。

5.1.大腸内視鏡検査

潰瘍、びらん、炎症の範囲や程度を確認

5.2.生検(組織採取)

顕微鏡で炎症や細胞の異常を確認

5.3.血液検査

炎症反応(CRP、白血球)、貧血の有無

5.4.便検査

感染性腸炎など他の病気との鑑別

検査で早期発見できれば、より適切な治療につながります。

 

6.家族や周囲のサポートが必要な理由

IBDは見た目では分かりにくい病気です。

症状のつらさや治療の大変さは、本人だけでなく家族や周囲の理解が必要です。

特に学校や職場での配慮があれば、患者さんは安心して治療に向き合うことができます。

 

7.症状のサインを見逃さず、早めの診断・治療を

炎症性腸疾患(IBD)の主な症状は、下痢、腹痛、血便、体重減少、発熱、倦怠感など多岐にわたります。

これらの症状が長引いたり悪化したりした場合、早めに医療機関で検査を受けることが大切です。

IBDは適切な治療で寛解を維持できる病気です。症状の変化に気づき、正しい診断と治療で安心できる毎日を目指しましょう。

 

福岡市東区香住ケ丘の「酒見内科胃腸科」

福岡市東区香住ケ丘の「酒見内科胃腸科」は、一般内科から消化器疾患の専門医療まで幅広く診療しています。

地域に根ざした「かかりつけのクリニック」でありながら、消化器疾患において専門の医療を必要とする方の受け皿としても対応し、さまざまな患者さんの健康と向き合ってまいります。

患者様と一緒に治療を考え、ご納得いただける診療をお約束いたしますので、お困りのことがありましたらいつでもご相談にお越しください。

 

酒見内科胃腸科

TEL:092-681-0553

住所:〒813-0003 福岡県福岡市東区香住ヶ丘3丁目3-13

 

前へ 一覧ページに戻る
top
電話番号:092-681-0553
オンライン診療
Web予約